戦争ではなく平和の準備を – 平和構想力が戦争を防ぐ

日時:3月22日(水)18時~19時30分
講師:青井 未帆 先生(あおい みほ)
演題:戦争ではなく平和の準備を – 平和構想力が戦争を防ぐ
参加費:2000円(学生無料)
参加申込:HPお問い合わせから(Zoomリンクをお申込み後にご案内いたします)
講演要旨:
特にここ10年、もう少し大きく捉えるなら20年の変化について、日本政府がかつて説明していた「平和国家」と比較することにより、国柄という点において何がどう変わってきたのかを確認する。また、日本国憲法9条が数多の市民や兵士の犠牲の上にあること、それは国会をはじめとする民主的政治過程に防衛や外交を開く構造をとっていたところ、 それが危機に瀕していることの意味を考える。その上で、私たちに何ができるか、「不断の努力」(憲法12条)として検討する。
講師略歴:
信州大学経済学部准教授、成城大学法学部准教授を経て、2011年より学習院大学法科大学院教授(憲法学)。平和構想提言会議共同座長。日本公法学会、全国憲法研究会、憲法理論研究会に所属。元司法試験考査委員。
著書に『憲法と政治』(岩波書店、2016年)、『憲法を守るのは誰か』(幻冬舎ルネッサンス新書 2013年)、『国家安全保障基本法批判』(岩波ブックレット2014年)、『はじめての日本国憲法 役割は?私たちとのつながりは?』(PHP研究所 楽しい調べ学習シリーズ 2014年)、共著に『憲法Ⅰ 人権』(有斐閣、2016年)等、多数。

学堂会から
尾崎行雄は1947年出版の「民主政治読本」P.50で憲法の前文の誓いについて次のように述べています。
「この誓いは、日本国民が各々己自らの良心に誓った誓いばかりではない、世界の平和と福祉の前に誓った厳粛な誓いでなければならぬ。」(旧字体は変更)
そして9条についてP.46で次のように述べています。
「この一片の文章をみただけでは、わが国が好戦国であるという疑惑を取り除くことは出来ないであろうということである。この上は、日本人の生活のあらゆる面において、我々が真の平和愛好者であることを、実践を通して説明せねばならぬ。」
今を生きる皆様は75年前の尾崎の言葉をどのように感じるでしょうか。
この10年の間に言葉の定義、法の解釈が大きく変わり安保三文書の改訂が行われた現実を前に、改めて私たちの良心の誓いの出発点と、私たちが直面する現実を確認し、一人ひとりが実践としての平和をどのように構想出来るのか、青井先生とご一緒に冷静に立ち止まって学び、考えていきたいと思います。

以上、どうぞよろしくお願い致します。
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学堂会代表 太田敦之
Peatix: https://gakudokai.peatix.com/
3月学堂会ご案内: https://gakudokai.org/conference_202303/

22年10月学堂会講師、Tansaの渡辺編集長のコラムに
尾崎行雄と弊会原名誉代表が取り上げられました。

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この記事を書いた人